top of page
 セミの一生は、幼虫7年+成虫7日=7年7日程度と年少の頃から聞かされ、その地上で過ごす7日間を思いきりなくんだと聞かされましたよね。だから捕まえるのは可哀想というのが親からの教えでした。それで「鳴く」を「泣く」と等しくとらえていた私でした。親としては持ち帰った蝉が夜にうるさく鳴くのがたまらないというのが正直なところでしょうが、やはり籠の中で転がった蝉を見たある日に止めてしまいました。

 「蝉」のモチーフはずっと描きたくて、下書きで永く持っていた歌詞なのですが、シンプルな純フォーク調な曲にしようと思って言葉も簡単なものに書き換えた作品です。

​ 好きだった彼女がある夜に部屋のドアを叩いた。恋する想いが壊れた夜、壊れたままでも持ち続けたい男の気持ちを、朝方の蝉の鳴き声とリンクして表現しました


date:2023/06/01
『蝉』
作詞作曲:Rossy
 
夕べのキミは 唇押しあて
良く分からないまま 朝を迎えた
ずっと好きなこと 知っているはずさ
転がり込んできた 悲しげな女神さ
 
何も聞かないでと 乱れた髪 寝顔を隠した
 
カーテンの隙間から 蝉の鳴き声
短い夏を 惜しんで時雨れる
目覚めたときにボクは どんな顔して
おはようという 言葉も変に思えたんだ
どんなカタチでも 構わないさと
思う奴など 誰もいないさ          
欲しかったものが 舞い込んで来たら
キミならどうしてる 他人事にしたいよ
 
時が止まればいい 白い背中 眺めていたいよ
 
カーテンの向こう側 蝉の鳴き声
壊れた恋の 行方を憂いた
目覚めた時にキミが 何を話すの
情けないボク 始まらない朝を願った
 
ひとしきり強くなる 蝉の鳴き声
ボクと同じだろう? 終わらない夏を願った

23/06/01

bottom of page